なんとか関西支部総会を今秋開催できないかと検討してきましたが、今後の展開がなかなか予想しにくいこともあり、慎重すぎると言われるかもしれませんが、残念ながら中止することとしました。
ワクチン接種がそれなりに実施されている英国でも、インド型変異ウイルスが急速に広がりつつあり、ドイツやEUの感染専門家が、これから欧州でもこれまでより感染力の強いインド型変異ウイルスが広がると警告を発出しています。
米国で5月にニューヨークタイムズの元科学担当記者が論文を発表し、これまでのすべての資料を分析した結論は、限りなく武漢のウイルス研究所からウイルスが漏れ出た可能性が高いこと、そして武漢での中国との共同研究に米国からも資金が出ていたこと、この研究に関わっていた研究者が科学誌ランセットに他の学者とともに意見を発表し、武漢研究所からの漏洩は陰謀論であることなどを主張したこと、米国マスコミはトランプたたきの目的で彼の発言を全て否定しコウモリ自然発生説を支持したこと、などを指摘しました。
私も長年外交官としての経験から、当初より研究所からの漏洩を疑い、情報を収集してきました。ようやく事実を見極めようとの動きが出てきました。早い段階でイスラエルの情報機関の元細菌兵器専門家は米国の新聞に投稿し、研究所からの漏洩との見方を述べていました。その後香港のウイルス専門家が米国に亡命し事実関係を証言しましたが、マスコミは当時一部を除いて無視しました。この論文などが契機となり目下多くの議論が行われています。
このウイルスは従って複雑なウイルスであり、今後も変異ウイルスへの対応を巡っての闘いが続くと思います。感染後の後遺症の問題が英国やドイツでも取り上げられており、40万から50万人の規模で、体調が戻らず後遺症に苦しんでいる現状が報告されています。一日も早く感染者の数が抑えられ、この複雑なウイルスが抑え込まれることを祈っています。