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お知らせ(イベント)

【2012.05.16】東外大管弦楽団第83回定期演奏会

春の陽気に恵まれた4月28日、東京外国語大学管弦楽団は第83回定期演奏会を無事に迎えることができました。

この演奏会に向けて当楽団は昨年10月より練習を続けて参りましたが、寒い冬を越え春風が追い風となり、まるで季節の移り変わりと共に音楽が出来上がっていくようでした。

今回は3曲とも、印象的な旋律を持った親しみやすいプログラムだったと思います。サン・サーンスの「バッカナール」は軽快なリズムと情感溢れる舞踏の音楽で、シベリウスの組曲「カレリア」はそれぞれの楽器による鮮やかな旋律が印象的な作品です。プログラムの前半のこの2曲は、生き生きとした勢いのある音楽に推し進められた感じがしました。

そしてメインプログラムはブラームスの交響曲第一番でした。この曲は幾度も半音階的な上向する旋律と下向する旋律が繰り返され、打楽器と低音楽器が力強い音を持続し、彼が生涯で味わった苦辛や激しい葛藤が強く表されています。そしてそれは音楽の中で次第に緊張を増し、頂点に達したところで弾け、喜びの歌へと推移していきます。

これらの表現は私たちが音楽と向かい合ってきた時間に重ねられるものがあります。舞台の上では奏者一人一人の感情が溢れていくように感じましたが、たくさんの対話があってこそできた演奏だっだと思います。日々の活動で個人的なことから部活全体のことまでときに様々な問題に衝動しますが、しかし対話を通して問い直すところに新たな価値観が生まれ、私たちの音楽へと昇華されていったように思いました。

演奏会を終えてこのように述べることができるのは音楽の力は勿論、トレーナーの先生方からのご指導や周りの皆様の暖かいご声援のおかげです。最後になりますが、ご来場下さった皆様をはじめ私たちの音楽へ関わって下さった全ての方に厚く御礼申し上げます。

次回の演奏会はまた秋に予定しております。新たな部員を迎え、より進歩した楽団を目指して努力して参ります。今後とも応援よろしくお願いします。

(文責 Pr3 草間秋実) お知らせ一覧に戻る